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第2話 / 全10話
そのドラゴンは片翼だった。
兄弟は生まれた時から五体満足で、片翼のドラゴンをよく馬鹿にしていた。
「空も飛べない癖に。すぐ餓死するのがオチだ」
今日も兄弟は獲物を狩りに空を飛び回る。
しかし、片翼のドラゴンは知っている。空を飛べずとも、この地上にも自分が生きていくために必要な食べ物が揃っていることを。
巣から出て、片翼のドラゴンは湿っぽい洞窟に入る。
少し進むと、青白く光るキノコが群生していた。
思う存分に頬張ると、甘く香ばしい味が口いっぱいに広がった。
兄弟は誰も気付いていない。
片翼のドラゴンが、片翼ではなくなったことに。
生きるために見つけたそのキノコは、どんな願いも叶える、誰もが追い求めた秘薬だったのだ。
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